ご自宅の屋根が「パミール」なら、塗装ではなく「カバー工法」か「葺き替え」で直すのが正解です。パミールは屋根材そのものが層状に剥がれてくるため、上から塗料を塗っても劣化は止まりません。費用の目安は、延床30坪前後の戸建てでカバー工法がおよそ90万〜180万円、葺き替えが150万〜250万円ほどです。この記事では、パミールの見分け方・塗装できない理由・直し方の選び方を解説します。解説するのは、足立区でパミール屋根の改修実績がある塗装専門業者「有限会社小池塗装工業」です。
パミールとはどんな屋根材?
パミールは、ニチハ株式会社が1996年から2008年ごろまで販売していた化粧スレート系の屋根材です。アスベスト(石綿)の使用が規制されていく時期に、アスベストを含まない「ノンアスベスト屋根材」として登場しました。
見た目は、一般的なスレート屋根(カラーベスト・コロニアルなどと呼ばれるもの)とほとんど変わりません。薄いセメント系の板を、少しずつ重ねて葺いていく屋根です。そのため、住んでいる方が「うちの屋根はパミールだ」と気づかないまま、塗り替えの時期を迎えるケースがよくあります。
問題は耐久性です。一般的なスレート屋根は20年以上もつとされます。一方、パミールは早いものでは築7〜10年ほどで表面の剥がれが始まり、十数年でボロボロになる例が多く報告されています。築年数でいうと、1996〜2008年ごろに建てた家、またはその時期に屋根をリフォームした家は、パミールが使われている可能性があります。
パミールはなぜ塗装できないの?
剥がれているのが「塗膜」ではなく「屋根材そのもの」だからです。
ふつうの屋根の劣化は、表面の塗膜が紫外線や雨で傷むことから始まります。塗膜を塗り直せば、屋根材を守る機能が戻ります。これが屋根塗装の考え方です。
ところがパミールは、屋根材の内部が層ごとにミルフィーユのように剥がれていきます(層間剥離)。どれだけ高級な塗料を塗っても、その下の層が剥がれてしまえば、塗膜ごと一緒に剥がれ落ちます。お金をかけて塗っても、数年でまた剥がれてくる。これが「パミールは塗装できない」と言われる理由です。
さらに、塗装の前に行う高圧洗浄で、傷んだ表面がさらに剥がれてしまうこともあります。塗装の工程そのものが、劣化を進めてしまうおそれがあるのです。
もうひとつ見落とせないのが、屋根材を留めている釘のサビです。釘が腐食して固定する力が弱まると、屋根材がずれたり、落ちてきたりします。こうなると、塗装ではまったく対処できません。
うちの屋根がパミールか、どう見分ける?
確実なのは「図面で製品名を確認する」か「専門業者に点検してもらう」方法です。
ご自身で確認できるポイントは次のとおりです。
- 築年数を確認する:1996〜2008年ごろの新築、またはその時期の屋根リフォームなら可能性があります。
- 図面や仕様書を見る:新築時の図面・仕上げ表に、メーカー名と製品名が書かれていることがあります。ただし「スレート葺き」としか書かれていない場合もあります。
- 落ちている破片を見る:雨どいや家の周りに、薄く剥がれた屋根材のかけらが落ちていないか確認します。
- 地上や2階の窓から見る:屋根材の下端(重なりの先端)が、層状にめくれたり欠けたりしていないかを見ます。
ひとつ、強くお願いしたいことがあります。ご自身で屋根に上るのは絶対にやめてください。劣化したパミールは踏むと割れやすく、ずれた屋根材で足を滑らせる危険もあります。点検は、足場や安全対策に慣れた業者に任せるのが安全です。
なお、「屋根が剥がれていますよ」と突然訪ねてくる業者に言われても、その場で契約せず、ご自身で選んだ業者に点検を頼みましょう。
パミール屋根の直し方は?カバー工法と葺き替えの違い
直し方は「カバー工法」と「葺き替え」の2つです。どちらが合うかは、屋根の下地の状態で決まります。
| 比較項目 | カバー工法 | 葺き替え |
|---|---|---|
| 工事の内容 | 今の屋根の上に、防水シートと新しい屋根材をかぶせる | 今の屋根をはがし、下地から新しくつくり直す |
| 費用の目安(延床30坪前後) | 約90万〜180万円 | 約150万〜250万円 |
| 工期の目安 | 約5〜10日 | 約7〜14日 |
| 向いているケース | 下地(野地板)が傷んでいない | 雨漏りで下地が傷んでいる/屋根を軽くしたい |
※上記は複数の屋根工事会社の公開料金をもとにした、おおよその目安です。屋根の形・面積・選ぶ屋根材によって金額は変わります。正確な金額は、必ず現地調査のうえで見積もりを取って確認してください。
カバー工法は、既存の屋根をはがさずに、上から新しい屋根材をかぶせる工法です。はがす手間と廃材の処分費がかからないため、葺き替えより費用と工期を抑えられます。新しい屋根材には、軽くてサビに強いガルバリウム鋼板などの金属屋根がよく使われます。屋根が二重になるので、断熱性や遮音性が上がるのもメリットです。
葺き替えは、古い屋根材をすべてはがし、下地から新しくする工法です。費用は高くなりますが、下地の傷みまで直せるのが強みです。雨漏りがすでに起きていて、野地板が腐っている場合はこちらを選びます。
パミールの場合、雨漏りが起きる前に相談いただければ、カバー工法で済むことが多いです。逆に、剥がれを放置して雨水が下地まで回ると、葺き替えしか選べなくなります。同じ屋根でも、相談のタイミングで選べる工法と費用が変わる。ここがパミール対策のいちばんのポイントです。
カバー工法の費用は何で決まる?
総額は「屋根の面積×屋根材の単価」に、足場代や板金工事などを足して決まります。
おもな内訳は次のとおりです。
- 足場代:15万〜25万円ほど。安全な工事に欠かせません。
- 屋根材と施工費:ガルバリウム鋼板なら1㎡あたり6,000〜9,000円ほどが目安です。断熱材一体型の屋根材は少し高くなります。
- 防水シート(ルーフィング):屋根材の下で雨水を止める、いわば屋根の「最後の砦」です。
- 棟板金・雨どいなどの付帯工事:屋根の頂上や端の板金、雨どいの交換をするかどうかで総額が変わります。
費用を抑えるコツは、外壁塗装と同じタイミングで工事することです。屋根も外壁も足場が必要なため、別々に工事すると足場代が2回かかります。まとめれば1回分で済みます。
逆に、安すぎる見積もりには注意してください。防水シートのグレードを下げていたり、棟や軒先の板金の納まりを省いていたりするケースがあります。屋根工事は、完成するとほとんど見えなくなる部分です。見積もりの段階で「どんな防水シートを使うのか」「板金はどこまで交換するのか」を確認しておきましょう。
パミールの屋根工事で必要なアスベスト調査とは?
屋根の改修工事では、工事の前に石綿(アスベスト)が含まれていないかを調べる「事前調査」が法律で義務づけられています。
パミールはノンアスベストの屋根材です。それでも、改修工事を行う以上、事前調査と結果の掲示は必要です。2023年10月からは、建築物石綿含有建材調査者などの資格者が調査を行うことになっています。また、請負代金が税込100万円以上の改修工事では、調査結果を労働基準監督署と自治体に報告する必要があります(出典:厚生労働省・品川区)。
お施主様が手続きを行う必要はありません。報告は工事の元請業者が行います。ただし、見積もりの段階で「アスベストの事前調査は誰が、いつ行うのか」を説明できる業者かどうかは、信頼できる業者を見分けるひとつの目安になります。
小池塗装工業のパミール対応は?
塗装できない屋根は、ごまかさずに「塗装できません」とお伝えします。
パミールの怖いところは、知識のない業者が塗装してしまうケースがあることです。見た目だけでは一般的なスレート屋根と区別しにくく、塗った直後はきれいに見えます。剥がれが再発するのは数年後です。そのときには、塗装の費用が丸ごと無駄になってしまいます。
当社では、現地調査の段階で屋根材の種類と状態を確認し、塗装・カバー工法・葺き替えのどれが適しているかを、写真と根拠を添えてご説明しています。足立区のF様邸では、パミール屋根を撤去してカバー工法で屋根を新設しました。あわせて外壁の塗装、コーキングの全面打ち替え、シャッターの塗装まで行い、屋根・外壁とも4回塗りの高耐久仕様で仕上げています。
工事の金額だけでなく、「なぜこの工法なのか」「なぜこの屋根材なのか」を一つひとつご説明するのが当社の方針です。個人店だからこそ、ご家族の今後の住まい方や、太陽光パネルの予定なども細かくお聞きしたうえで、お客様に合った方法をご提案します。
足立区での外壁塗装の費用相場や、塗り替え時期の目安は、こちらの記事にまとめています。
▶関連記事:『足立区の外壁塗装|費用相場・塗り替え時期・助成金まで専門業者が解説【足立区・東京23区対応】』
よくある質問(FAQ)
パミールでも、部分的に補修すれば大丈夫?
一時的な応急処置にはなりますが、根本的な解決にはなりません。パミールの剥がれは屋根全体で同じように進むため、1枚直しても別の場所から剥がれてきます。雨漏りが起きる前に、カバー工法か葺き替えを検討するのがおすすめです。
カバー工法をすると、屋根が重くなって地震に弱くならない?
ガルバリウム鋼板などの金属屋根は、スレートよりかなり軽い屋根材です。重ねても、屋根全体の重さの増え方はゆるやかです。ただし建物の状態によって判断は変わるため、現地調査で確認したうえでご提案します。
太陽光パネルを載せている場合は?
パネルをいったん取り外してから工事をする必要があります。取り外し・再設置の費用もかかるため、事前に確認が必要です。今後パネルを載せる予定がある場合は、葺き替えのほうが合うこともあります。計画を早めにお聞かせください。
工事中は家にいても大丈夫?
カバー工法なら、住みながら工事ができます。既存の屋根をはがさないため、工事中に雨が室内に入る心配もほとんどありません。作業音は出ますので、工程はご近所へのあいさつも含めて事前にご説明します。
見積もりや点検だけでも頼める?
もちろん大丈夫です。「うちの屋根がパミールかどうか知りたい」というご相談だけでも歓迎です。ご相談後に、こちらから営業のご連絡をすることは一切ありません。
パミール屋根のご相談は有限会社小池塗装工業へ
有限会社小池塗装工業は、足立区梅田に拠点を置く塗装専門業者です。
- 社名:有限会社小池塗装工業
- 所在地:東京都足立区梅田2-19-11
- 対応エリア:東京23区(足立区中心)・川口市・浦安市
- 建設業許可:東京都知事許可 (般-2)第153319号
- 事業内容:外壁塗装・屋根塗装・リフォーム工事
当社の特徴は次のとおりです。
- 塗装できない屋根はごまかさず、カバー工法・葺き替えを根拠と一緒にご提案
- 国家資格の一級塗装技能士が、屋根材と下地の状態を見極めます
- 100%自社施工。不透明な仲介費用はなく、工事後の追加請求も絶対にしません
- 屋根・外壁とも4回塗りの高耐久施工が標準仕様
- 個人店だからこそできる、細かいヒアリングと丁寧な説明
費用の安さより、工事の中身に納得して決めていただきたい。それが当社の考えです。質問の多いお客様こそ大歓迎です。「屋根の破片が落ちてきた」「築年数的にパミールかもしれない」と気になったら、お問い合わせフォームからお気軽にご相談ください。
参考・出典(アスベスト事前調査の根拠)
- 厚生労働省「石綿事前調査結果報告システム」 https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_24148.html
- 品川区「石綿(アスベスト)の事前調査に関するご案内(PDF)」 https://www.city.shinagawa.tokyo.jp/PC/kankyo/kankyo-kankyo/kankyo-kankyo-kogai/R4keizigahituyoudesu.pdf